湊かなえ作品。「山女日記」に続いて湊作品。田舎の街に芸術家たちが家を建て集まってきた。よくある町おこしというやつだ。景色の良さは他から来た人たちのほうが発見
する。芸術家たちが集まったところは犯人があがらない強盗事件があった所。
地元の人・外部から来た人・女性たちの軋轢・子供たち。よく読まないと展開についていけない。
『ユートピア」
地元の仏壇店の嫁菜々子・同棲中の陶芸家すみれ・地元の大きな工場の課長の妻光稀・菜々子の娘で事故で車いす生活の久美香・久美香の親友の学年は少し上の光稀の娘の彩也香。この5人が中心に物語は展開する。田舎だから人の口に戸は立てられずしかもネットでの情報も氾濫して疑心暗鬼になりつつもなんとか町おこしは進んでいくのだが・・.すみれの窯から火事がそして娘たちの誘拐事件で過去の強盗事件が明るみに・・・。結局光稀たち家族はベトナムへ、すみれも友達の窯を得て・・。残った菜々子たちは子供の足が治って感激なのだが実はもっと前から立てた。ただ子供心で・・。
(女性たちの微妙な心の動きは地元と外部からの人たちの思惑も絡んで一筋縄でいかないなあ。子供心も微妙だ。それも展開を面白くする。)
☆☆☆