朱川湊人『サクラ秘密基地』を読む

朱川湊人作品。ホラー作家ということだがこの本はホラーは薄い。6編の短編集。

どの作品もほんのりさせる。

『サクラ秘密基地』6編。

「サクラ秘密基地」は母子家庭の子ショースケは仲間と桜と棄てられた車をサクラ秘密基地と名付けて遊んでいたのだが母親がおっかない男を連れ込んで父と呼べという。

暴力をふるう男だが母はいいなりだった。家出したといって基地で暮らし始めたのだが様子がおかしいので家に行ってみると家出したという日に殺されていて冷蔵庫の中に。

「飛行物体ルルー」は友達とUHOの写真を合成したのだが評判になってしまった。

おかげで友達とは疎遠になったのだが大人になって再会したときに不思議なUHO現象。

「コスモス書簡」は頭のユルイ父親と暮らしていてそのために虐められていた男の子。

街に機嫌がいいと子供たちに局所を見せるという女がいて子供の評判だったのだが

近所に越してきた年上の女の子と歩いていると交通事故に出会う。評判の女が死んだ。

それをふたりは見たのだが何故か女の子は空き家に僕を連れ込んだ・・・・。

「黄昏アルバム」は兄のカメラに学生時代に好かれてたのにつれなくした男の子にまつわる場面が何枚か写っていた。その男の子は若くして死んでいた・・・・・・。

「月光シスターズ」は明るく歌うのがうまい姉妹がいた。母の様子がおかしくなった。

警察は自殺というのだが背中にナイフがささり縊死していた。母がおかしくなったのは

ミツコという幽霊のせいだった・・・・。

「スズメ鈴松」はかってのバンドマンがアパートに越して来たら下の部屋はおっかない顔の父親鈴松と子供のふたりで暮らしていた。関わらないように暮らしてたが子供と口を利くようになって仲良くなった。ある日鈴松がスズメを手にして撫でていた。子供が

登校中にケガしたスズメを拾って父に託していったのだ。死ぬまで介抱してスズメが死ぬと二人で埋めた。鈴松に元気に空に飛んでいったとウソをついてとに頼まれる。

そんな鈴松だが突然事故で死んでしまう。子供は鈴松の妹の子と知れるのだが・・。

☆☆☆(スズメ鈴松がほんわかさせる)

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