北村薫『ひとがた流し』を読む。

北村作品。埼玉出身・72歳・早稲田大卒。直木賞作家。初めての作家。作家と写真家の妻と有名アナウンサーという三人の女友達の話なので詰まらねえと読んでいたのだが

さすがに作家。中盤・後半とぐいぐいくる。涙という言葉は使わないと後書きでいってたけれど読者を涙で濡らす始末だ。

ひとがた流し

千波は努力家の花形アナウンサーで独身、美々は有名写真家の妻、牧子は離婚歴のある作家で娘がひとり。三人は小さい頃からの親友で家も近く家族ぐるみの付き合いをしている。千波はギンジロウという猫を飼っている。千波から研修を受けて千波を尊敬しているという男良秋が北海道から本社に転勤してくる。美々はその男に千波にアタックしろとけしかける。だが千波はそのころ乳がんに罹って転移も進んでいた。良秋と千波は結婚するが・・・・。亡くなってしまう。

(親友とは。人生とは。考えさせてくれる。美々には玲子という娘がいるのだが生まれてすぐに離婚していた。再婚した写真家の父になついていて写真家を目指しているのだが父が本当の父ではないと知らないで育つが大きくなってそれをショんなことで知ることに。それをカバーしたのも親友たちだった。女性たちの友としての生き方も。)

☆☆☆