小野寺史宜『近いはずの人』を読む

小野寺作品。56歳だろうか。8年前出版作品。身近な人たちとの関りを柔らかタッチで描かれる。結婚した・流産した・妻の一泊旅行・途中で事故・妻の死・混乱・究明したら姉の彼氏。簡単にいうとそんなことだ。そんな自分を取り巻く会社や身内や友人たちなどなど・・・。そんな近いはずの人たち。

『近いはずの人』

北野俊英と絵美は幸せな結婚生活をしていた。流産でふたりの心に隙間ができたことを俊英は思いもしなかった。そして友人との1泊旅行に行くと言われて出かけた妻の乗ったタクシーが途中で崖から落ちた。壊れなかったスマホのロックをビールを飲みながら開錠すると旅行の相手は8だった。女性ではなさそうだった。絵美の姉の彼氏が栄人と知った時確かめずにいられなかった。対面すると・・・・・・。

(ほんのちょっとしたことで人は動いていく悪意‣好意・善意に関わらず。絵美から誘われて栄人は旅行の申し出に乗る。関係ができたかどうかは分からないその前に絵美は死んでしまったのだから・・・。1年が過ぎて俊英は転勤を願い出、高校時代の彼女と酒を飲む・・・・)

☆☆☆