絲山秋子『御社のチャラ男』を読む。

絲山秋子作品。タイトルも面白いし構成も面白い。さすがの感がある。チャラ男といういい方は簡単に言うけれど貴方だって、いやもしかしたら自分もまたチャラ男なのかもしれない。自信もなく芯もなくただ幸せを願って行動したり言ったりしてるだけ。

『御社のチャラ男』

食品会社の部長三枝に部下はチャラ男とみんな呼んでいる。社長は小さな商店から食品会社ジョルジュと名付けてアイデアで勝負で中堅に這い上がった。社員はそれぞれの視点から三枝部長を評価し、それぞれの社員がそれぞれの人生を。岡野という営業社員、社長の秘書役のかな子社員、食品展示会で力を発揮する樋口社員などなど社内から社外からチャラ男論議が・・・。結局最後は食品会社はスムージー部門が営業を伸ばし別会社にして本体を営業譲渡を画策する社長・・・・。社員は結局は会社にいることでそれが人それぞれの考えの視点となるがそれがなくなるのが怖いと思う動物だ。

(とにかくいろんなことを考えさせてくれる面白い本。例えば「タバコを許さない社会は次には酒を許さない世の中になるだろう。次には秘密や匿名を許さない世の中に』タバコは臭かったけどまだましだったなあと思える社会が来るかも。また目的がなんであれ頭を使わない方法を覚えたらもう絶対に使わない。そうかもなあ・・・。)

☆☆☆