#池井戸潤『七つの会議』を読む。

池井戸潤作品。やっぱ池井戸潤作品は期待通りで外すことがない。一気に読ませる。

企業ものを描かせたら誰も叶わないかも。登場人物も明確だから分かりやすい。

『七つの会議』

大手電機商社の子会社東京電建は一本立ちすべく猛烈ノルマで売り上げを伸ばしていた。北川営業部長のもと期待された坂戸課長は成績を上げるのだがついに誘惑に負けてネジのコストダウンで仕入れ先を変更する。ネジの規定外の誘惑に負けた。

正義感に戻った仕事の評価の低い万年係長八角によって追及されて社長の知るところとなるのだが坂戸の首を変えて隠蔽を図ろうとするのだがついに本社に知れることになる。たかがネジとはいえ社会にしれたら数千億のリコールを迫られる事態になるが・・。本社社長は電建の会社の分割して本社の存続を図るべく隠蔽に舵をきる。

サラリーマンとは常に間違いを犯したときに身の保全のために・会社のために?と隠蔽の誘惑にかられるものだろう。その時にどれだけお客様の立場にたてるかが商売の分かれ目になる。そんな話だ。たかがネジだがそのネジであっても不正は許されない。

(坂戸課長も上司たちの罠にはまった。人を蹴落としても自分の身を守ろうとする悲しい性のサラリーマンたち。読んでいくうちに自分はサラリーマンにはなれないなあと)

☆☆☆

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