熊谷達也『銀狼王』を読む。

熊谷達也作品。図書館の熊谷作品はすべて読んだと思っていたが残っていた。熊谷作品は動物ものや地元東北の作品が多く、あまり飾らず素朴な作品で好きな作家。

『銀狼王』

二瓶という元藩士で猟などを手掛けていたが北海道に渡り、アイヌの人たちに教わりながら鹿・熊・狼などを狙うようになるのだがある時アイヌの古老から狼のなかでもひと際大きく銀色・灰色に輝く狼の王とも言える狼がいると聞く。何としても仕留めたいと愛犬の疾風とともに日高の山から足跡を辿る。動物のなかでも賢くて人間との知恵比べの結果、何とか群れを見つけ銀狼の連れ合いに傷を負わせてそれを使っておびき寄せようと・・。成功するのだが格闘の末自分の銃を壊されて腕をやられてそれでもなんとか銀狼を倒してアイヌのチセにたどり着くという話。

(このころには狼は減少の一途をたどっている。アイヌは狼は神の化身と崇められていたという。)

☆☆☆