#熊谷達也『我は景祐』を読む。

熊谷達也作品。図書館の熊谷作品は完読して新しい本を探していてやっとあった。

熊谷作品は大好きな作家だ。仙台生まれ仙台を中心に東北の動物や海や人を描く作品が

ほとんどだ。この本も維新の時の仙台藩のとった奥羽諸藩を同盟に導いて新政府に

対抗した様子が描かれる。会津藩榎本武揚はよく聞くが仙台藩の動きは・・・・。

『我は景祐』

仙台藩で下っ端の景祐(文十郎)は病弱の妻と暮らすが正論を通す頑固もので知られ上司や藩主には重宝されてるのだが仙台藩は大藩のため藩論も二分することが多い。

朝敵にされた会津藩を守ろうとするのだが新政府に迎合する藩士もいる。列藩越同盟を

結んで対抗しようとするも装備の弱体は覆い難く諸藩は次々脱落してついには仙台藩

降伏する。景祐は逃げることもできたのだが責任感が強く堂々と縛につき切腹する。

景祐が好きだった翡翠が小説に彩りを添える作品。

(大藩の仙台藩や列藩同盟がなぜ新政府に簡単に進出を赦していったのか。朝廷という

魔物と近代兵器と旧式兵器の差と奥羽という地域差だったのだろうか。)

☆☆☆

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