伊東潤『修羅奔る夜』を読む。

伊東潤作品。これで伊東作品読んだのは22冊目。62才だと思うけれど多作家だ。

感想はこの本を読んだら青森に行きたくなる。ねぶた祭を見に行きたくなる。そんな本だ。ラセラー・ラセラー・ラッセラッセ・ラセラー。

江差っ子は姥神さんのお祭りを心の糧にするが青森人はもっと。分かるなあ。

『修羅奔る夜』

父の後をうけついでねぶた師になった春馬。頭に腫瘍が。東京でアニメの仕事に夢を持つ妹紗栄子が駆けつけてねぶたを断念させようとするのだが。決意は固く手術をのばしてもねぶた祭で大賞を取りたいと。紗栄子は車椅子を押しながら春馬の指示で手伝う。

春馬の作るのは「修羅と帝釈天」。完成間近で「これは自分のではない。」と折角できたねぶたを夜中にひとり作業場に行って破壊する。そこで倒れる。紗栄子は仲間に助けられて完成させてねぶた大賞をとる。春馬の手術は成功し紗栄子は東京に帰る。

(耳にラセラーの掛け声や跳人の歓声が聞こえる作品。苦境を乗り越えてやりきった紗栄子も東京でアニメの夢を本気で取り組めそうな気持になる。何事も真剣にだ。)

☆☆☆☆