伊東潤作品。もう伊東作品は何冊読んだことだろう。
平安時代の摂関政治の終わりごろの武家社会に変わる前の権力闘争が描かれる。
『悪左府の女』
執政藤原頼長は幼い近衛帝の皇后に多子を送り込んでいるのだが中宮のほうに
子供ができたら大変と醜女と噂される琵琶の名手春澄栄子を子作り対策として
送り込む。武家の勃興期でもあり頼長は権力闘争に負けて栄子に最後の望みを
賭けるのだが近衛帝は崩御する。しかし直前に栄子と褥を共にして妊娠する。
栄子はこの子供だけは誰にも渡さないと隠して出家するが栄子と帝の子の
運命は・・・・・・。頼長は悪左府といわれていたのでこの本の題名に。
☆☆☆