加納朋子『7人の敵がいる』を読む

加納朋子作品。58歳。2010年出版。女性は子育てとともに幼稚園や小学校・中学校などでの父母会などの役員など保護者としての役割が大変な負担になっている。いまでこそ男性が関わる時代になってきているのかもしれないが・・・・。自分には経験がないけれどあり得る話として興味深く読ませていただいた。

『7人の敵がいる』

夫も仕事を持ち、妻陽子は出版社の編集者として超多忙な日々を送っているのだが一人息子陽介が小学校に入学ということで愛する息子が学校でトラブルがないように最初のPTAの会合に出席するのだが・・・。陽子は会社でも男性にも負けない仕事をとブルトーザーという異名を持つやり手で通してきた。PTAにはほとんど女性の出席ということで独特のものがあった。役員選出は特に誰もやりたがらない、静かに状況をみる。責任を取ることはイヤ。時間を無駄にしたくない陽子は我慢がならずに挙手して持論をぶつ、同性の女性を敵に回すことが多かった。そして義母や義家族も自分が手が回らない時に近所の義母に迎えを頼むことも、そうなると義母から直接ではなく小姑から遠回しに苦情が・・。仕事中心の夫もまた敵になる。本当の息子でないだけに子供も‥。やり過ぎると先生からも反撃が・・・。陽子はそれでも女性と妻と母と役員と仕事と何役もこなしていく・・・・・。

(小学校卒業にあたってやり合ったPTA会長に改革案をもって挨拶にいく。・・7人の敵があり、されど8人の仲間あり・・。と言われてお互いは・・・。)

☆☆☆