茜 灯里『馬疫』を読む。

茜作品。初めての作家。東京大学卒の獣医師。第24回日本ミステリー大賞新人賞をとった作品でデビューという。ついつい馬の題名が付いていると本を手に取ってしまう。

獣医師らしい馬インフルエンザの流行についての脅威とともに競馬界や乗馬協会などの業界の内幕をミステリー風に描かれている。

『馬疫』

父と姉がオリンピックに出て成績をあげた父と姉が乗馬苑を運営しているのだが妹の駿子は馬術協会の登録獣医師として活躍している。馬インフルエンザが流行してその乗馬苑の馬が原因と競馬界から指摘されて乗馬苑の馬が殺処分されるような状況にまでなるのだが駿子はその説を各界の研究者たちと払拭していく話。実は競馬界の馬が原因なのだが・・・。馬インフルは変異をとげてシマウマなどのウマ目からついには犬に感染するようになりついには人にまで感染して死者までしていく。競馬界の大国の国からワクチンを大量に得るのだがそれでもインフルは収まらない。駿子はなんとかワクチンを完成させようと・・・。

コロナウイルスが流行している現在、タイムリーに馬インフルエンザの猛威にふるえる競馬界・乗馬界や獣医学会のみならず犬・人の感染で大騒ぎになる話。)

☆☆☆