伊藤たかみ「ドライブイン蒲生」を読む。


    伊藤たかみ(1971年生まれ)作品になんども挑戦している。
     歌謡曲に慣れた人がジャズを聴くぐらいの違和感がする。
     今回の本は特になにをいいたいのかよく分からなかったなあ。

     「ドライブイン蒲生」  (3編の短編が収録)
      どうしようもない旦那の二人目の子を宿していて別れられない姉と
      状況を聞こうとする弟が姉の娘と三人でドライブする話らしい。
      手にスペードの刺青をいれたヤクザの娘と思われて育った姉。
      母とも女として確執をもって奔放にいきてきた姉。
      そんな姉の夫婦関係を弟はやさしく見守る。
     「無花果カレーライス」
      幼馴染の陽介とトモナリが大人になって陽介は離婚しトモナリは
      女がいるような部屋に住んでいるのだがそこで二人でカレーライスを
      作って食べる話。無花果は実のなかに小さな花を咲かせるのだが
      陽介の母の得意はカレーに無花果のジャムを入れて作ったという。
      母は無花果のように頭の中に発狂という花をもつ母であったという。
     「ジャトーミン」
      ジャトーミンとは父の俳号からとった父の名前。
      病気の父の耳から球が出たという。その球を兄の耳に入れたら
      父になるのではないかと兄と妹が賭けをする話。
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