京極夏彦作品。談シリーズの3作目を読んだ。9編の短編が収められている。
鬼交・鬼想・鬼縁・鬼情・鬼慕・鬼景・鬼棲・鬼気・鬼神というタイトルだ。
それぞれに怖さは難解だ。
「鬼交」は陶器の花瓶の美しさや冷たさ・艶めかしさを鬼交として人交との違いを。
「鬼想」は子を殺さなければ自分がひどい目に遭う鬼が体より心が強いからと・・・。
「鬼縁」は弟の腕を切り落とした父を姉が父を打ち殺す。鬼が宿ったのだろうか・・。
「鬼情」は人は鬼になるのか、人は普くもともと鬼なのか・・・・・・。
「鬼慕」は妻を棄てて駆け落ちした男と夫を愛して逃げられた女が出会う・・・。
「鬼景」は毎日歩く見慣れた街に古家が・・。昔店番の老婆が4日後に発見の事件。
「鬼棲」は叔母は恐怖は予感だという。叔母の家には開かずの扉がある・・・。
「鬼気」は後を女につけられる恐怖。折しも両親の家庭は母のボケで崩壊寸前。
「鬼神」は幸せな家族に突然の父の変化。村は疫病蔓延。太郎は彷徨う。どうすれば。
自分のなかではどれも身につまされるけれど「鬼気」かなあ。
☆☆☆