相場英雄『血の雫』を読む

相場英雄作品。東北大震災と福島原発・避難民と中傷・ネット民の無責任・殺人事件。

3人の人が殺された。さらに報道する一人が殺され次には復興大臣が・・・・。

『血の雫』

3人の無関係と思われる人たちの殺人事件が起こった。劇場型といわれるネットで足を辿れないやりかたで「ひまわり」という名前の殺人者。捜査本部の田伏はかってちょっとした手違いでネットで叩かれ炎上して精神もやられたが立ち直って職場に戻った。部下にかってITで働いてた長峰という若者がついた。辿っていくと殺された3人の共通なのは表面上はいい人なのだが裏アカウントを持っていて福島原発で各地へ避難していた人たちを酷評・非難していた。福島の現場に行って見ると汚染された土地を洗浄した土地にはひまわりが咲いていた。誰のせいでもなく故郷を追われたひとたち。

ついには犯人はこれからは厳しく対応すると宣言した葛西復興大臣に矛先を向けた・・・。監禁して拘束し血の固まらなくさせる薬を点滴で入れ手の先を傷つけて血を雫のように流して殺すという方法で。しかも点滴の量は劇場型のネットでのアクセス数で量が決められるという。一気にアクセスは上がっていく・・・・・。ひとりが殺された方法で大臣も・・・。

(流言の量は問題の重要性と状況の曖昧さの積に比例するという。)

☆☆☆