乃南アサ『六月の雪』を読む。

乃南アサ作品。500頁の長編。台湾問題が取りざたされるなかでこの本は2018年出版という。台湾が日本であった時代に台湾で生まれ育った日本人が日本に引き揚げてきた祖母。孫が懐かしがる台湾を訪ねて台湾の人たちに親切にされる話。

台湾でも台南だ。台湾でも台北と台南ではいろいろ違うらしい。

『六月の雪』

杉山未来は父の紹介で李怡華を訪ねて台湾へ。李は戦後中国の戒厳令下で育った感情を表さない女性だった。李がいない時に案内してくれたのが明るい洪春霞こと”かすみちゃん”祖母の住んでいたと思われる家や女学校や日本人街だったところや「六月の雪」といわれた「ランリファ」という木などを探し当てることができた。台湾の歴史や食べ物や木々をたくさん知ることができた。林先生という日本語に堪能なイケメンではないがやさしい先生にも出会えた。たくさん写真を病床の祖母に送る。ただ祖母は認知症が始まっているという・・・。

1週間の収穫ある台湾から帰ってまもなく林先生からラインが。霞ちゃんが事故で。

(ああ未来以上に楽しませてくれた霞ちゃんが・・。こんな結末だったとは・・。)

☆☆☆