辻村深月『ふちなしのかがみ』を読む。

辻村深月作品。今回は怖い話の短編を5編収録したものだ。「幽霊を見る人はそれを見るだけの理由を持つ。目の前にあるのはあなたを映す鏡である。」前書きだ。

『ふちなしのかがみ』

「踊り場の花子」は学校で生徒に無視され毎日階段を掃除する女の子。青井さゆりちゃん担任は相川先生。学校の言い伝えで花子という幽霊が階段にいると噂があった。さゆりちゃんが階段から落ちて死んだ。実習にきてた学生が相川の当直の日に来て相川を追い詰める・・。

「ブランコをこぐ足」はみりちゃんがブランコをうーーんと漕いで飛び出して死んだ。

友達たちの間でコックリさんのようなキューピット様という遊びが流行っていてみりちゃんもそれに凝っていた。幽霊に呪われたのか誰かに押されたのか。

「おとうさん、したいがあるよ。」は祖父母の家で祖母が認知症に家族で様子見に行くと死体が次々に片づけたのだがいつの間にか死体はなかったことに・・・・・。

「ふちなしのかがみ」は子供たちの間で鏡とロウソクとで自分の未来が見えるという噂が。香奈子は同じ学校のジャズバンドをやってる冬也に熱列な恋をする。噂の占いをして女の子の姿を見る。きっと冬也と香奈子は一緒になった時の子供だと・・・。夢にもみて妄想がどんどん膨らんでいくのだがある時冬也が恋人といるのを目撃・・・・・。

「八月の天変地異」は運動もなんでもできる子シンちゃんはキョウスケという近所の喘息持ちの子と友達になる。学校での地位はもともと高かったのだがキュウスケとコンビにされてクラスの中でも下の方になっていった。隣町のサッカー少年と友達と嘘をいい地位向上をはかるが嘘に嘘を重ねてバレないかと心配する。天変地異が起こるようにと願ってた時嘘で話した少年と同じような少年と出会う。その子はキョウスケが病院で友達になった入院中の瀕死の少年だった・・・・・・。

(幽霊の出る話でよく理解できないようなところも・・・。複雑だからじっくり読んだほうがいいのだが・・・。)

☆☆☆