北方謙三『群青』を読む。

北方謙三作品。昔は北方作品にハマってこんな本を読んでたら他の本は読めないと遠ざかっていたのだが北方作品のハードボイルドから遠い作品がないかと見渡して一番北方作品らしくなさそうな本を選んで借りてきたのだがこれがまったく北方ハードボイルド作品だった。読むとやめられなくなるのが北方作品。

『群青』

1等航海士の神尾が船を海に向かないと降りて港に着いたら元婚約者といわれた女教子

が殺された。かってつるんでいた友人戸山も殺されていてその犯人が戸山と友人の小谷で拘置されてるという。そして早々にいろいろな組織から暴力の洗礼を受ける。

足の悪い弁護士の八木とその部下の秋月弁護士の支援を受けながら本当の犯人と理由を突き止めようとボクシングジムに通って身体を鍛えながら真実を探るための餌をまきながらそれによって命を狙われる危険を犯しながら真実に迫る。そんな中で教子のひとり息子が誘拐される。港の貨物船に連れ込まれたのを確認して乗り込むのだが脱出の最中に背負った息子がスナイパーの銃弾にやられる。危機一髪で弁護士の秋月と警察官が乗り込んで瀕死の神尾はたすかるのだが・・・。

狙われた原因は戸山系列の親父の遺産15億ともいわれる金がスイス銀行に入れられていて引き出すための書類が2つに分割されていてその一方を巡る争いだった。

(相変わらず北方作品は文章に息もつかせないリズムとパンチがある。この本は30年も前の本なのだが却って自分には楽しい。)

☆☆☆