石川智健『闇の余白』を読む。

石川智健作品。兄妹の兄弟愛と二人に対する虐待や性暴力へ復讐する話。かな?

『闇の余白』

親の虐待などで養護施設で育てられた雨夜と妹の葉月。葉月は施設の長や支援者に性暴力を受け、雨夜虐待を受ける。雨夜は暴力団の世界へ。葉月は大学教授の養女になり別な世界で住んでいたが。雨夜は組の薬物取引に立ち合いその場で警察の手入れを受けて捕まってしまう。そんな中で雨夜の上役の組頭の小幡が殺された。雨夜は弁護士高林に話を持ち掛け司法取引で薬物取引で逃げた組員と小幡の殺人の犯人を教えるということで不起訴になる。なんと犯人は妹の葉月だというのだ。事前に葉月を拉致して殺人の状況証拠をでっち上げての犯人に仕立て上げたのだ。葉月を犯人に仕立てて署で葉月の安全を確保しようという思惑だった。自由になった雨夜は組から狙われているといって刑事滝田を護衛に着かせる。そんななかで虐待したかっての施設長を殺害しかって小幡が事件を起こした時に手心を加えて無罪にした検事長の名前弓場を弁護士高林に調べさせ雨夜はその男こそ施設で妹たちをもてあそんだ男だった。弓場と雨夜が対決するのだが・・・。

(司法取引という日本でなじみの薄い法律を駆使して復讐に挑む話。)

☆☆☆