久坂部羊『R・I・P』を読む。

久坂部作品。R.I.P.安らかに眠れと題されていてRest In Peaceの略語が題になっている。この本は自殺について取り上げている。生きることは当たり前のことで自殺は否定されるべきものなのか。自殺したい人を手伝うといって3人殺害した男の話。

R.I.P.』(安らかに眠れ)

村瀬薫子には二人の兄、自殺した母、銀行の役員の父の家族構成。次兄の真也は引きこもりになり人助けをしたいと希死天使のネームでネットで自殺志願者の手伝いをしたいとアップすると3人の希望者が。失恋して生きる希望を失った若い女性・難病を患い手足も動かなく前に愛する妻の負担になりたくないという40代の男性・絵や詩など芸術的なことに天才的才能を見せているが才能があるがゆえに死にたいという若者。3人の希望を叶えてやるが逮捕される。次兄は裁判でも自説を曲げず死刑も厭わないという。

妹の薫子には優しかった次兄を思い嘱託殺人だから死刑でなくもう一度社会に復帰できるようにしてほしいと願い遺族を訪ね謝罪し精神科を訪ね話を聞きと活動する。殺人というのは許されないが優しい次兄にも言い分があるというのだ。実は次兄が尊敬してた心療内科医は質の悪いサイコパスだった……。薫子診療内科医を訪問したあと行方不明に・・・。

(次兄は自殺を肯定してるわけではない、自殺の全否定を否定したかった、という。本当の思いやりについて真剣に考えてほしいと。次兄は死刑の判決がくだる。)

☆☆☆