仙川環『感染』を読む。

仙川環作品。早大教育学部卒後大阪大学医学部博士課程を卒業という異色の作家。

それだけに医学系の小説が多い。読むのは10冊目だ。感染というとコロナを思い出すが内容は子供の臓器移植に絡んだ話だ。

『感染』

米国帰りの優秀な東都大学の外科医仲沢啓介。子供ひとりもうけて離婚し葉月というウイルス研究員と再婚。息子は心臓を病んで米国の病院での移植手術を受けさせる。帰ってきた子ともう一人の米国へ移植で斡旋した子供とともに殺された。臓器売買と異種移植で問題になっていた。異種移植は動物の持つウイルスが発生すると他人にまで感染させて死に至らしめるという。子供の死は仲沢が疑われた。そして3人目の子供も異種移植を受けていれば危険だと‥。3人目の子供も狙われる・・・。ウイルスの危険と東都大学の教授の地位が危険が・・。そんななかで仲沢は地元の近くの田舎で自殺と思われる死に方をする。妻葉月は夫は子供たちを殺すはずがない、夫は自殺するはずがないきっと殺されたのだと・・・。

(感染というより臓器移植に絡む殺人事件の感あり。)

☆☆☆