真梨幸子『坂の上の赤い屋根』を読む。

真梨幸子作品。1964年生まれ・宮崎県・多摩美大卒という。推理作家。著者紹介欄には「嫉妬などが描かれ最後の最後まで気が抜けなく中毒になる読者が増えている。」と。

兎に角ハチャメチャな人がたくさんでてくる。感想としては刑務所の中どんちゃん騒ぎをしている様子かなあ。

『坂の上の赤い屋根』

「文京区両親強盗殺人事件」が起こった。犯人は大淵という男とその情人ともいうべき被害者の娘青田彩也子。大淵は死刑で服役中で彩也子は終身刑で服役中。

出版社がこの事件を小説にしたいという女の子小椋紗奈の申し出に連載することに。

小椋は橋本という編集者とともに事件関係者を訪ねてそれを連載するというものだ。

法廷画家の礼子。鬱屈した人生を送っていた彼女は大淵と獄中結婚をする。愛を信じて無罪を勝ち取るために活動する。大淵のかってのパトロンで彩也子に大淵を盗られてなおふたりの性愛を盗み見て興奮している市川聖子。高校生の時からあばずれの綾也子が主犯なのか大淵に洗脳されたので大淵が主犯なのか。小椋紗奈は刑務所から事故で全生活健忘症と診断されて出所した彩也子だと噂が流れこれは本を売るための出版社の餌だったのか。坂の上の赤い屋根の事件現場に礼子は紗奈に会いに行く。そこで礼子は嫉妬に狂って紗奈を殺し自殺する。獄中の大淵と橋本が面会して週刊誌が売れたことで高笑いする・・・・。出版社に女性たちは踊らされたのか・・・・。

(とにかく子供のころの偏った親の愛や大人の嫉妬など渦巻いて大変なことに。)

☆☆☆