池井戸潤「最終退行」を読む。

池井戸作品。得意の銀行ものであり、不正にたいする熱血漢が主人公。

池井戸作品は時代物を読むのと同じような爽快感が読後に残る。

「最終退行」

 大手銀行の羽田支店の副支店長蓮沼は激務に耐えているのだが上司の支店長は

 自分の身の安全と出世のみ考えるような男。この銀行の頭取久遠は

 東総建設という会社に子飼いの人を送り込んで8億もの金を還流させて

 私服を肥やすような奴。蓮沼は支店長が顧客の融資を断り社長を自殺に

 追いやりその原因を蓮沼に押し付けて蓮沼を遠い地へ出向に追いやる。

 こんな銀行を駄目にする奴らを暴こうと立ち上がる話である。

 450頁の長編だがそれほど長く感じさせない本である。

 ☆☆☆☆

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