池井戸潤『陸王』を読む。

池井戸作品。テレビドラマで観ているから本を読んでいて以前に読んでいるような感覚だった。588頁の長編だがさすがに池井戸作品は最後まで飽きることもなく息もつかせず興味を持たせてくれる作品。

陸王

多くの人が見たドラマで筋は書くまでないだろうが100年の歴史をもつ足袋づくりの零細企業がじり貧を逃れようとひょんなことから得た繭から作った素材のシルクールを手掛かりに新規事業の運動靴の製造を手掛ける話。巨大企業との壁・銀行から融資を得る壁・宣伝のための壁。人とのつながりを大事にしてアパレル企業との業務提携という形で運動靴「陸王」をなんとか継続して売ることができるようにする物語。

(価値感をお金から人間だとして人間を大事にする生き方が共感を得て人の輪が広がるという当たり前だが難しい世の中にこはぜ屋や社長宮沢は輝いて見える。)

☆☆☆☆