佐藤雅美さんの本に雑と書いて心残りだったのでもう一冊読もうと。
直木賞を受賞された作品ならしっかり書いてるだろう。
とにかく多作の作家だがこれは52歳ごろの作品なのだろう。
「恵比寿屋喜兵衛手控え」
喜兵衛は旅人宿の主・公事宿(訴訟関係)の役目も。越後から縮(ちじみ)の
取引で金の受け取りに関しての訴えをもって「六助」が手つき金の代理として上京。
「四ッ谷塩町手付金出入一件」として訴訟は進むのだが相手はグルになって
陥れようとしたが切れ者奉行によって六助たちは勝つのだが・・・・・・・。
喜兵衛には死にそうな妻と外に妾と子。六助に宿の女との恋。色ごとや
刃傷沙汰も加わって展開するが訴えや訴訟の様子が克明に描かれて興味深い。
さすが直木賞作品。