西加奈子の作品を「ふくわらい」に続いて
「地下の鳩」を読む。
「地下の鳩」と「タイムカプセル」の2編だが表裏1篇の作品。
「地下の鳩」は
キャバレーの呼び込みをしている男が素人ぽいチーママに
恋をして男のプライドを振り回して食べることに異常なチーママの
好きにさせてるのだが恋の資金が尽きた時その落ち込みように
チーママはその男が好きになり男の面倒をみようと思う。
二人で香港に行って散財して金の尽きたときに別れようと。
「タイムカプセル」は
同じ繁華街にあるオカマバーのミミィは小さいころにいじめに遭い
それを克服して何人かのオカマを雇いなんとか頑張ってたところに
新規の上客が通ってくるのだがその客は小さい頃に悪質な
いじめをする側でたまたま以前の上客がその被害者で上客の
名前を聞いただけでいじめを受けていたころのフラッシュバックで
勤めもなにもできなくなってしまう。ミミィは上客に突然襲い掛かる。
告訴されなかったが故郷に自分がいじめられてたころに書いた
手紙のタイムカプセルを取り返しに故郷にもどる。
テンポはいいのだが男女の機微が微妙で読後感を描こうにも
自分の読みではよく書けないのがもどかしい。
74歳が読むのは無理があるのかも。