重松清『トワイライト』を読む。

重松清作品。今回は同級会やドラえもんそしてそれに絡んでサラリーマンの悲哀、夫婦・親子が描かれる。かって流行ったタイムカプセルから話は進むから同窓会に出ることが多い人にはいろいろ思い当たることが多いだろう。

子供の頃に好きだった子に何十年後に同窓会であって聞きたいことの本音は「いま幸せ?旦那(奥さん)はどんな人?」だろう。きっと。

『トワイライト』

タマガワという東京近郊の大型団地が時代が進んで寂れ小学校まで閉校に。かってそこで学んだ地元に住むあだ名がジャイアンこと徹夫。肝臓を病んで入院中の杉本といつもニコニコの浩平が埋めたタイムカプセルを掘りだそうと新聞で呼びかける。36人中17人が集まった。天才と呼ばれのび太とあだ名されてた克也、成績優秀でリーダー的だったが徹夫と結婚してた真理子。子供のころから斜に構えて交わらず独身で予備校の講師で豪華マンションに住む淳子。克也は男の子を持つが初恋は真理子だった。

それぞれが問題を抱えていた。哲也・真理子夫婦は離婚の危機を。克也はリストラの危機を。杉本は死の淵をさまよう。淳子は古文のプリンスと言われた華やかさが薄れた。

浩平だけがニコニコと給食の配達しながらマイペースだった。

カプセル開封で集まった同級生が年齢とともに抱える問題が描かれる。

(白石先生の発案で埋められたタイムカプセル。その先生は不倫という道ならぬ道を進んで死んでいた。それでもみんな先生が好きだった。同級会で感じるいろいろな思いがでてきて「そうだよなあ、あるなあ。」と感じる本。)

☆☆☆