相場英雄『レッドネック』を読む

相場英雄作品。初めて読む作家。1967年・新潟出身。時事通信社都知事選をテーマにしていてタイムリーなテーマの本で面白い。小池知事をもじって大池知事だ。

政治に素人の若いボーカルを政治に無関心で選挙にも行かなかった若者たちを掘り起こしてデータサイエンティストという男が知事選にサプライズを起こすという話。

『レッドネック』

レッドネックというのは教養もないお金もない白人層のことをスラング的にいう言葉らしい。外資系の広告代理店に勤める矢吹蛍子は極秘のプロジェクトの一員として米国に渡りケビン坂田という男に会い、60億という巨額の契約でプロジェクトに取り込んだ。矢吹はどんなプロジェクトかまったく知らされないでイライラが募る仕事。

都知事選で新人を選挙に行ったことがない若者たちをネットを駆使して傾向を探り「疾風舎」という売り出しのフアンクラブの絆を利用してどんどん拡大していく。ついには本命とされた大池知事を凌駕していく・・・・。ケビン坂田は実は沖縄で施設にいれられていたような孤児であったが米国に渡り勉強して這い上がり宮古島の美しい自然を島ごと買い取って残したいという夢を持つ・・・。

ナチスの宣伝相ゲッペルスプロパガンダは常に感情に向けて・分別に向けられるべきものではない。知的水準の低い人たちに・・。America Storong Againなどの1ワードが効果的と。現代までもナチスは生きているのかもしれない。)

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