桐野夏生『奴隷小説』を読む

桐野夏生作品。「デンジャラス」を読んだ後にこれを読むと同じ作家かと思えるほど異なる。7編の短編が収められているがいずれも極限に制約をうけた状態が描かれる。

『奴隷小説』

「雀」は女性の男性の我儘によって舌を抜けれた女性の話。家とか近親相姦とか描かれる。「泥」は突然兵士に拉致されて泥に囲まれた島に連れてこられた女の子の話。

「神様男」はアイドルを目指して頑張る女の子。グループに入ってやっとイベントに出て自己紹介で「お客様は神様でーす」とやったのだが・・・。

「REAL」は知り合いを訪ねてブラジルに行った話。相手はスラムで福祉をやってた。

「ただセックスがしたいだけ」は炭鉱労働村で働いているのだが穴倉の中で働いて1年に一度だけ川が凍ると対岸から女がやってくる・・・。

「告白」はヤジローという男がゴアにやってきた。日本人に出会って告白を聞く。

「山羊の目は空を青く映すか」は管理所に収容されている人たち。鐘楼からの鐘で時刻を知る生活を送っている人たち。外のことを見て話すと殺される・・・。

(この本は良く分からない。うーん。難しい。)

☆☆