有川ひろ『みとりねこ』を読む

有川ひろ作品。「図書館戦争」や「三匹のおっさん」シリーズが有名だが漢字の浩と仮名のひろという名での作品がある。猫好きなんで題名と表紙の可愛さから手にとって借りてきた。猫に関する7編の短編が収録されている。旅猫リポート外伝とか猫の島やみとりねこなどだ。

『みとりねこ』

桜庭家の父がサバトラの猫を拾ってきた。先住のダイアナという名のペルシャ猫がいる。次男坊を実家でお産をして妻が帰ってくると子猫がいたのだ。次男坊の名前でを夫婦で考えて候補は父は「浩美」母は「浩太」。じゃんけんで父が勝ち「浩美」に。なぜか母の考えた名は猫に付けられた。浩美は赤ちゃんのころから浩太とともに仲良く育てられた。浩美は女の子と間違えられる名前に長い間不満であった。でも可愛い従姉の良いなで好きと言われて自分も名を苦にしなくなった。育ちの早い猫は浩美の面倒をよく見て仲良く育った。旅行会社に勤めた浩美は海外に初出張。そのころには浩太はよぼよぼになっていた。何としても帰ってくるまで亡くなってほしくなかった・・・・・。

「猫の島」は沖縄に移住したカメラマン家族が猫の写真の仕事が入った。武富島が猫の島といわれていてたくさんの猫が住んでいる。家族で石垣島から武富島に渡る。そこで出会うおばあさんに父と母のなれそめを聞く。母は父の再婚相手だった。子供のリョウにはなかなか「お母さん」とは呼べないでいた・・。武富島で猫と出会っているうちに心境にも変化が・・・・・。

(その他よくある子供たちが見つけた捨て猫を誰が飼うかで悲劇・喜劇の話などやシュレーディンガーの猫というのも。シュレディンガーというのも難しいなあ。)

☆☆☆