乃南アサ『駆け込み交番』を読む。

乃南アサ作品。東京出身の62歳。早稲田中退。初めて読む作家。直木賞作家。

サスペンスが多いという。新米警官の交番勤務の出来事が描かれる。4話しゅうろく。

『駆け込み交番』

「とどろきセブン」は新米警官で交番勤務の聖大が先輩にいじられながら地域で7人の定年後も元気で頑張っている住民に可愛がられ情報を得ながら事件を解決する話。

「サイコロ」は子供ふたりがサイコロのような豪華な家で放火という出来事から地域の住民の情報をもとにネグレクトされた子供を救う話。

「人生の放課後」は地域の7人のマドンナのような文恵さんの夫が元気だったのに外出して心不全で亡くなり幼馴染のナヲもまた夫をガンで。そんな中で元気な高齢者が表向きは教室を開いたりして裏では世の中の我慢できないことを正していこうと等々力セブンといわれるグループに発展していく話。

「ワンワン詐欺」はマドンナの文恵さんと病院でしりあったというおばあちゃんが飼い犬が誘拐されたという設定で犬などのペットに絡んで詐欺をする集団を懲らしめるために警察を利用し協力して事件を解決する話。

(新米警官と地域の元気な高齢者たちと交わりながら交番勤務を楽しく過ごす。一方高齢者たちは培ったノウハウを生かして社会への貢献と世の不正を糾すという明るいタッチの本。)

☆☆☆