宮部みゆき『昨日がなければ明日もない』を読む。

宮部作品。今回は今多コンツェルの奥さんと離婚して杉村探偵事務所を設立した杉村私立探偵の仕事ぶりの3件を取り扱った本。やっぱり宮部作品だなあ。

『昨日がなければ明日もない』

1件目は「絶対零度」と題するもので筥崎という50代の夫人からの依頼で嫁にやった娘優美が自殺未遂をして入院してるというが夫知季貴がどういっても会わせてくれないという調査依頼。大学のホッケー部のOBチームに夫が所属してそのリーダーが絶対的に権力を持っていてそのリーダーに服従している夫が家庭にまで入るこむような人だった。同じ大学のチームに入った後輩の妻がベランダから落ちて死んだ。杉村探偵はそのことに不審をいだいて問い詰めて優美は家に帰されるのだが・・・・。

2件目は「華燭」は大家の竹中夫人の頼みで友達の小崎家の妹の娘が結婚式をやるというので小崎家の娘加奈が結婚式にでたいというので竹中夫人と杉村が付き添いで披露宴に出席することに。実は小崎夫人はかって妹に結婚直前に夫になる人を奪われていた。

だから断絶の関係だった。式場にいってみると婿のかっての恋人が式場に乗り込んできて急に結婚式は取りやめに。もう一つの爺と若い娘の結婚も直前に花嫁が逃げ出すというハプニングも。大混乱に。杉村探偵は真相を解き明かす。

3件目の「昨日がなければ・・・」は16歳で子供を産んで結婚した美姫は鵜野という真面目な男と子連れ(漣)で結婚したのだが美姫はどうしようもない女だった。両親の大反対を押し切っての鵜野の結婚だったが子(竜聖)ができても借金を重ねてついに離婚。竜聖が交通事故に遭うも美姫はお金をとることばかり考える女。鵜野の実家に竜聖を預けるのだが美姫が煩わしくて縁戚に養子にだすことに。美姫には顔はそっくりだが性格は異なる妹がいた。妹は姉の美姫に散々な目にあっていた・・・・。

(美姫の妹は昨日がなければ明日はないというけれど妹の昨日は姉に迷惑ばかりかけられたものだった。明日はないというが・・。我慢できずにとっさに姉の頭に・・・)

☆☆☆