久坂部羊『神の手 上』を読む。

久坂部作品。久坂部作品は病気や病院のことだから怖いのだが怖いの見たさでつい読んでしまう。今回は安楽死についての本だ。安楽死は認めるべきかどうか認めるとしたらどういう制限をつけるべきか。賛成派・反対派の意見が激突する。

『神の手 上』

21歳の若者が悪性の肛門ガンに侵された。母親康代は子供に構わずテレビキャスターとして活躍していて付き添いはもっぱら母親の妹がしていた。主治医の外科医白川は誠実な医者で手術後よかれと抗生物質を投与したのだがこれが裏目でガンの転移と腫瘍の拡大で病状は悪化の一途。痛みが激しくなり患者は耐えられないようになる。付き添う母の妹はもう耐えられないと自分で患者の首を絞めるようなこともしたので母親に何度も電話で病院に来るようにいうが来ない。安楽死殺人罪にもなるのだ。ついに白川は決断する。病院の派閥もあり・投書もありで白川は悩み苦しむ。そんな時心の慰めは知り合った看護師の雪恵であった。今度は家に逢瀬の写真が送られてくる。あああ。

そんな頃、安楽死を認めようという動きがで一方で安楽死を阻止しようとする動きも。

(苦しむ患者を見て家族も揺れ動き、医者もまた揺れ動く。安楽死は必要か。安楽死を認めた海外の状況は?)

☆☆☆

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