喜多由布子『知床の少女』を読む。

喜多作品。「凍裂」に続いて2作目を読む。ホッコリする小説でこんな小説を高齢者が読むと気持ちが温かくなる。一気に読んだ。面白いのもいいがこんな本もいい。

『知床の少女』

有名高校の受験に失敗した「亜樹」が家庭にも居場所の無さを感じていた時に東京にたまたま来た父方祖父の勧めで札幌へ。気持ちが落ち着いた頃を見計らって孫のために嘘までついて友人で羅臼で鮭などの加工場をやってる「さくらばあ」のところに届け物を頼む。「シャケバイ」として北海道を旅行するライダーたちが働く活気のあるいい人ぞろいの加工場だった。社長で血のつながりはないが息子と呼ぶ「タカさん」妊娠中の奥さん「敏子さん」工場長の「かずさん」そして医者を目指していて毎年来るライダー「祐一郎」に会長「さくらばあ」の孫「潤」。知床を満喫しながら加工場の人柄に触れながら、仕事を手伝いながら初恋も経験しながら2か月間の間にたくましくなっていく少女の話。目標も・生きる力も育てられて東京に・・・。

(受験勉強ばかりで余裕もなく受験も失敗した孫に祖父はなにげに手を差し伸べる)

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