西加奈子作品。デビュー作という。5作ほど読んだがなかなか高齢者には・・。
短編2編収録。水彩で描いたような作品。若者たちの空気感というか色というかが会話のなかに見える。
『あおい』「あおい」と「サムのこと」の2編。
「あおい」は「あたし」はアルバイトでスナックで働いてるのだが友達のゆきちゃんが恋をした相手の「風間君」といい感じになって妊娠してしまう。それでもスナックのお客さんと好きにもなりスナックも辞めてしまう。本屋のみいちゃんと友達になっていろいろ話をするのだが子供を産もうかどうしようか迷ってとりあえず別荘地に働きに出ようと申し込むのだが面倒くさくなって1日も持たずやめて帰る。やっぱりカザマ君が好きと・・。それを聞いてみいちゃんは念願の小説を描こうと決心する。
「サムのこと」はスミ・キム・ハス・モモ・サム・アリと同じぐらいの若者たちは友達。韓国人や同性愛者などさまざまな人たちの中で関係なしに友達だ。
サムが突然交通事故で亡くなる。それぞれの服装でそれぞれの思いで葬式に参加する。
人それぞれの死への思いや友への思いを語るのだがその悲しみのなかでも日常が淡々と過ぎていくという話。
(若者たちの色というか雰囲気というかを感じるのだが・・・合間にしか読めない)
☆☆☆