佐伯泰英『恋か隠居か』を読む

佐伯泰英作品。福岡出身の82歳。日大卒。なんとこの「恋か・・」が文庫本300冊の記念の書下ろしというから凄い。主に時代小説を描いていてこの「恋か・・」も人気シリーズの「酔いどれ小藤次」の記念の本という。初めて読んだ本がそんな記念の本とは。311頁の時代ものが好きな人には楽しんで読める。

『恋か隠居か』ー(新)酔いどれ小藤次ー

江戸で藩の厩番から剣の道を究め将軍の前で披露する栄誉をもつ小藤次は駿太郎という19歳の剣術の達人を養子にしいる。紙問屋の前で砥ぎ師としても生業を持っている。

小さな道場が息子の借用証文のかたに悪な剣術家に取り上げられようとしているのを援ける。鼠小僧が堅気になって小藤次の屋敷を手伝ったり読売と言われる瓦版の情報屋空蔵が出入りしたり賑やかな隠居生活を繰り広げる。

(小藤次・駿太郎・おりょうなどの名前がたくさん出てくるよ。江戸の様子もたくさん本を出しているせいか胸にすっと入って来る。穏かになるねえ。)

☆☆☆