辻村作品。1980年生まれ、千葉大卒。まさに盲目的に恋に堕ちた女性の恋と恋に堕ちることのない女性との友情が描かれる。「つなぐ」「ゼロハチ・・」「青空を逃げる」など以来4作目を読む。
『盲目的な恋と友情』
大学のオーケストラ部いわゆるオケ部に入部した蘭花は元宝塚を母にもちバイオリンも知性も美貌もすべて持つ女性だが部活を指導にきた指揮者の星近と盲目的な恋に堕ちる。周りがいろいろ言えばいうほど熱がたかまる類の恋だった。星近は師事する男の妻と不倫の関係は切れずに続いている。蘭花には美波と瑠利絵という部活のふたりの親友がいた。美波は普通に飛んでる女性・瑠利絵は真面目一方の女性だ。
星近の不倫がばれて仕事もなくなり生活は荒れていく。それでも蘭花は関係を続くのだが・・。瑠利絵は美貌も肌もいまいちで小さい頃から恋愛など諦めているような女性だからこそ理想の女性と蘭花を思い友情を深めていくのだが、蘭花のような女性がこんな恋に堕ちるのが理解できず別れるよう説得するのだが蘭花は聞き入れることはなかった。蘭花の母の勧めもあってふたりは1軒にシェアして暮らすようになる。星近はますます荒れてついに耐え切れず蘭花は星近を陸橋上から突き落としてしまう。瑠利絵がアリバイを評言して自殺と処理されるのだが・・・。その後蘭花は会社の普通の同僚と結婚することになり結婚式の披露宴で友人代表として瑠利絵の挨拶の途中で警察が・・。
(結婚後ふたりは海外勤務の予定だった。瑠利絵には許せなかった。証拠品を警察に送ったのだ。)
☆☆☆