石田衣良『反自殺クラブ』を読む。

石田衣良作品。御存じ「池袋ウエストゲートパークⅴ」のシリーズ作品の一つだ。

以前にこのシリーズは読んでいるのだが衣良作品のなかではテンポのいい

読みやすい楽しい本だ。主人公は池袋で小さな果物屋をお袋がやっていて店番を

しながら文筆などで食べている正義感あふれる真島誠だ。Gボーイズという仲間がいる。4編の短編が収録されている。

『反自殺くらぶ』

「スカウトマンズ・ブルース」は単独で飲食店から望まれる女の子を池袋で

スカウトして高収入を得ているタイチ。女の子が新興の組織のスカウトに

引っかかってひどい目にあってマコトに援助を求めてきた。

「伝説の星」はかっての人気歌手をつかっての不動産詐欺の話。

「死に至る玩具」は売れまくっている人形が中国で過酷な作業で出来たものだった。

中国から来た女の子の姉が人形の工場に勤めて亡くなったという。日本の販売元に

抗議をしたいとマコトに援助を求めてきた。Gガールズをつかって抗議活動をする。

「反自殺クラブ」はネットでの集団自殺が蔓延しているのになんとかしたいと

立ち上がった3人組の援助要請にマコトが立ち上がる。仲間のひとりが潜入して

寸前で開放して情報を得ていたのだが仲間も死んでしまう。自殺の現場に

駆けつけると一人が逃げていた。辿っていくと心療内科の美人医師が関係して

いた。反自殺クラブの仲間は死にこだわるのをやめて生にこだわることにした。

☆☆☆

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