中山七里「護られなかった者たちへ」を読む。

作家 中山七里氏は1961年生まれ。岐阜県出身という。

 第8回このミステリーがすごい賞を受けた作家という。

 ミステリーと社会問題をあわせた面白い本だ。

  図書館で「読書の秋に」特集コーナーで出会った本。出会いに感謝。

『護られなかった者たちへ』

長屋に住む一人住まいの婆さん「遠島けい」さんは優しい人で近所の「カンちゃん」の面倒をみると同時に利根勝久の若気のいたりで痛めつけられたのを助けてやる。

三人は家族より結ばれて一時期を暮らす。「けい」さんの生活が立ち行かなくなって

生活保護を申請に行かせるのだが何度も拒否されてついには餓死してしまう。

勝久は福祉保険事務所に放火して刑務所へ。出所時期を同じくして当時の窓口、

課長が拘束されて餓死するという事件が起きる。刑事たちは勝久が犯人として

所長が海外からの帰国の時に襲うだろうと包囲網を敷くのだが・・・・・・・・。

本当に護られるべき人が護られず、のうのうと不正受給がはびこり福祉費が

膨大になる現状に焦点を当てたミステリー小説。考えさせもする小説だ。

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