東野圭吾の短編集である。
図書館に東野圭吾のまだ読んでない本があることがある。
9編の短編。登場人物のどれが素敵な日本人かは分からなかった。
さすがに短編といえども東野圭吾だなと思った。
一番推理短編らしいのは「正月の決意」だ。
会社が危機に陥った夫婦が最後の初詣をしようと神社に行くと
男の死体?を見つける。死体?は町長だったのだが第一発見者というので
警察から執拗に説明をもとめられる。警察が調べていくと町長と
教育長が小料理屋の女将にのぼせてどちらのものにするか
駆けっこで決めようとしてふたりで走って息切れして倒れていただけだった。
そんないい加減な人たちを眺めて真面目に生きてきた夫婦が死ぬのが
馬鹿らしくなって死ぬことを止めたという話だ。
その他「10年目のバレンタインデー」「今夜は一人で雛祭り」「君の瞳に乾杯」
など。「水晶の数珠」も面白い。やっぱ短編は読みやすくていいなあ。
