東野圭吾作品。2001年の作品というから初期の作品なのだろう。
テーマが交通事故なので誰にも起こることで古くても新しい。6つの事故を
6つの短編として軽妙な文章で読みやすい作品である。
「交通警察の夜」
「天使の耳」は交差点の事故で運転していた被害者が亡くなったのだが
助手席に乗っていたのは目の見えない妹という加害者の言い分がとおりそうな
中で敏感な妹の耳が解決に導くのだが裏もあった。
「分離帯」はトラックの後ろについて走っていた車がトラックの急ブレーキ
で分離帯を乗り越え相手車線からきた車が衝突して死亡事故。なぜ
トラックは急ブレーキをかけたのか。謎を解いていく。
「危険な若葉」あおり運転にあった女性が事故を起こして記憶障害に
なる。記憶がもどった女性は「殺されそうになった」というが証拠が
なく、なんとか真実を解き明かす。
「通りゃんせ」は細い雪の降った道路に違法駐車をした結果が重大な
結末を迎える。急病の子供を抱えて病院に向かう途中だったのだ・・・。
「捨てないで」は車からのコーヒー缶が同乗の妻の目に直撃、まわり
まわって殺人事件の解決にまで発展する。
「鏡のなかで」外国で免許をとって右・左のハンドルの違いや通行の
違いのなかで有名陸上選手の気まぐれが大変な事故を引き起こす話。
☆☆☆