小野寺史宜『いえ』を読む

小野寺史宜(ふみのり)作品。ひらがなの題名の三部作のような作品。これで「まち」「ひと」「いえ」を読む。江戸川区などの荒川近辺の下町で生活する若者たちの話。

おかずの田野倉も時々顔をだす。まち・ひとは親が亡くなってから頑張る話だが・・。

『いえ』

三上傑と若緒は兄妹だ。三上家は親がギクシャクしている。傑の仲のいい友だちの大河と妹は付き合っていた。しかし車に二人で乗っていて事故になり若緒は足にケガをして歩くのに少し引きずるようになってしまった。それが三上家に波をもたらし、若緒と大河は恋人を解消した。母が叔母のところに家出?した。そして傑と大河もあまり話さなくなっていた。若緒は就活中であり傑はスーパーに就職していて3年目、パートさんたちから手痛い反撃を受けたりして悩んでいる。

そんな友との関係や仕事や家族のもろもろが温かい目で描かれる。

(悩みながらも逞しいそして繊細な若者たちだ。パートさんの勤務表を作るのに公平に接することの難しさ。分かるなあ。)

☆☆☆