窪美澄『たおやかに輪をえがいて』を読む。

窪美澄作品。どこにでもある家族・どこにでもいる妻の話なのだが高齢になって涙もろくなった身にはホロリとする作品。長編だ。

『たおやかに輪をえがいて』

52歳の主婦絵里子はパート勤めをしながらもいい妻・いい母を自分なりに満足して生きてきたのだがある時、夫のポケットが落ちたと思われる風俗店のスタンプカードを見て悶々と考えてしまう。その風俗店を見にいく途中で娘がラブホテルから年上の男と出てくるところ出会うなど絵里子は混乱する。下着店を経営し、若い女性と同棲し、整形して若さを保つ親友の詩織と相談すると風俗の娘や同棲の娘と話す機会もあり男というものを知らなかった自分に愕然。一人で旅に出た。そこで出会ったガンを手術をする前の女性から女性はどう生きるべきか・老いとどう向き合うかなど感化を受ける。

しばらく一人で親友の空き家に独り住まいをし、親友の店で働き自分はなにをしたいのか夫とどうしたいのかを模索してかって夫と出会いよくふたりで行ったBARに行ってみる・・・・。

(男と女が結婚するとはどういうことなのか。男は結婚してどう思いすごすのか、女は結婚して男になにを期待するのかなどなど絵里子を通して見えてくるものがある。)

☆☆☆☆