窪美澄『朱より赤く』を読む。

窪美澄作品。初めての作家。1965年東京生まれ。山本周五郎賞山田風太郎賞織田作之助賞などを受賞している作家という。親や男に翻弄されて苦界に身を落とされついには38歳で尼となって心の安定を得る女性の話。

『朱より赤く』(高岡智照尼の生涯)

「みつ」は伯母にところの店を手伝っていたのだが12歳で父親に舞子として売られる。普通に恋することを願う美人に生まれた「みつ」は菜乃葉・琴葉と名前を変えながら沢山の男たちの間をキャッチボールされて舞妓として芸妓として売れっ子になっていく。

歌舞伎役者に恋をするがバレて旦那に嫉妬されて苦しめられる。やっと株成金と結婚しニューヨークに渡るのだが仲が険悪になり、この際勉強したいと学校の寄宿舎にはいり女の子と恋して濃密な関係になり米国で生活しようと決意するが叶わず離婚するために日本に帰るのだが。結局離婚はできず女優になったり文筆で生活を立てようとするのだがそれにも疲れて二度の自殺未遂を。幼いころから愛染明王や観音様に手を合わせていて救われているので心の安定を得ようと尼の道へ。

(みつは男たちに翻弄された人生だったがいろんな人に助けれた人生だった。容姿の良さと思うと突き進む性格で大変な人生だったが38歳という若さで尼の道に。)

☆☆☆