江差町民話研究会『北前船残照』を読む。

江差町民話研究会という地元の有志による労作なのだろう。平成14年に出ている。

実家から持ってきて読もうと思いつつ埃にまみれていたのをやっと思い出して読んでみた。かって江差の栄華をもたらした北前船。東北の船乗りたちの勇気や苦労や富を築いていった過程。江戸時代から明治への江差が描かれている。同年代の小林雄幸氏の分かりやすい文章が江差っ子には心地いい。

北前船残照』

北前船の故郷紀行として能登や越前・越中の海岸線を走って江差と関りのある北前船を動かして豪商となった跡を辿る紀行文にはじまり、北前船江差の状況を登場から終焉まで詳細に描かれている。小さい頃に見聞きした史跡などもいろいろ出てきて「そうなんだ。」と思うことも多々あり楽しく読ませていただいた。最後にでてくる同期生のM君の「祖母の遺影と能登へ」もあって懐かしく昔昔に想いを馳せることが出来た。

江差の5月は江戸にもない。これだけは昔から聞いていたが・・。もっと早くに読んでおけばと・・・。)

☆☆☆☆☆