堂場瞬一『虚報』を読む。

堂場瞬一作品。多作家のようだ。初めて読む作家。1963年生まれ。茨城出身。青山学院大出身。新聞社勤務。「虚報」は集団自殺自死安楽死・自殺ほう助・自殺教唆。そして自殺は個人の自由の権利のひとつなのかどうか。

『虚報』

東日新聞社に敏腕記者の市川の下に地方から本社勤務を命じられて若手の長妻が寝る間もない過激な記者生活を送ることに。自分で記事も自由に書けない環境に悩みつつ市川の下で補助的な仕事をする。マスコミにも出る有名な刑法学者上山という学者が自死は人間のもつ権利としてネットで展開すると全国で個人・集団で自殺者が増えてきた。東京で初めて起きた若者3人の袋をかぶった自殺者に長妻は出会う。彼らは上山のネットを見ていたという。警察も動きそうだという。

市川は長妻とコンビでこの問題を掘り下げることに。市川は上山との単独インタビューをしたり山梨での集団自殺を調べたりするうちにこの事件の上山を逮捕するという記事を他社に抜かれる。市川は上山が自死に関心が出たのを不思議に思ったがなんと実は上山の妻が死んだのと時期が一致していた。市川は亡き妻の兄に事情を聴こうとアメリカに飛んだ間に長妻は自殺未遂者で上山と会ったという女の子に接触にてインタビューに成功するのだが女の子は記事になった直後に自殺。上山は自殺ほう助罪が確定かと思われたが実際は上山はその子とは会っていなかった。女の子の嘘だったのだ・・・。釈放された上山と長妻にあって話を聞くのだがその直後上山はビルから飛び降りた・・・。

(新聞社というところは大変だ。長妻は虚報の責任を取らされて秋田支局へ‥。最後にもう結婚もできないと思っていた彼女からごはんを作りにいくよとメールが・・)

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