吉田修一『初恋温泉』を読む。

吉田修一作品。2009年作品。それぞれの男女が温泉に行くという形を5編の短編にまとめた作品。

『初恋温泉』

4店もの店を開店させた夫婦の話。一生懸命頑張って店をオープンさせた夫婦のなかで専業主婦で夫を助けてきたのだが妻は成果の時だけ見せる夫に飽き足らず離婚話を、その結論が出る前にふたりは熱海の温泉へ。

「白雪温泉」は結婚前の旅行に青荷温泉という青森の雪国のランプの宿へ。この宿は襖一枚で隣のカップルも止まっていた。音が迷惑にならないようにしてるのだが隣からは無音。夜中に隣の男と湯舟で一緒に。実はとなりのカップルは耳が聞こえない人だった。

「ためらいの湯」は三連休に京都に浮気旅行に行く話。

「風来温泉」は保険会社で妻のために成績をあげようと頑張ってきた男が成績が下がることのいらいらで妻と諍いを起こして二人で温泉に行くはずが一人で温泉に。そこで一人温泉にきた女性と食事を共にするのだが・・・。

「純情温泉」は高校生の男女ふたりが温泉旅行に。男の子はセックス中心に頭が一杯なのだが女の子は・・・。

(温泉という場は男女にとって夫婦にとってもカップルにとっても特別の場。そこで起こるいろいろな愛の話が展開する。)

☆☆☆

f:id:yamachanmamechan:20210622150213j:plain