村山由佳『まつろひ』を読む。

村山由佳作品。祭りの語源は祀りからきていると言われるが各地の祭りを描きながら男女の愛もまた祭りとして描かれる。8篇の各地の祭りが描かれる。そんな気がしたが合っているだろうか。

『まつろひ』

「夜明け前」は長野県御代田の竜神まつり。舞桜子はレタス農家の幼馴染の次男と結婚して幸せだったが・・。やっと子供ができたがそれは家を守るために兄弟と姑が仕組んだことだった。

「ANIVERSARY」は浅草寺ほおずき市。幸せな結婚生活をしていた夫婦に妻が乳房をとらなければならない事態に。子供のころから別な世界を夢見る娘だった・・・・。

「柔らかな迷路」は福岡柳川の白秋祭。ドキュメンタリー制作に関わってきた二人が理想の上司の仲人で結婚した。似合いの夫婦だったが離婚した。そして白秋祭で劇的に会う。

「水底の華」は野沢の道祖信まつりという火祭り。美人でなかった小夜子が美男の孝介の下に嫁いだのだが孝介が半身不自由に。そんな時義弟の壮太が祭りで帰ってきた。

「約束の神」は黒石寺の蘇民祭スズケンという若いギタリストが亡くなった。スズケンの話を書こうとして同郷の友で亡くなった時傍にいたというの友春に話を聞きに行った。語ったのは・・・。ジャッソー・ジョヤサーの掛け声・・・。

「分かつまで」は福島県の野馬追祭り。文筆家穂村と写真家秋実が祭りに行った。二人は歳の離れた男と女。祭りでいい仕事ができたのだが穂村には検査で病気が・・・。

秋実には子供の頃に父から性的な・・。穂村はそれも含めて愛してた・・・。

(まつろひ。妖艶な男と女を描く作家村山が祭りとともに男女を描く。)