いつでも実名報道にいろいろな意見があり、報道はなにがなんでも実名報道を
と食い下がり遺族のもとに群がろうとする。そのことが遺族には煩わしいのがある。
実名報道で一番問題があったのは神奈川の「やまゆり園」の事件だろう。
「やまゆり園」の遺族の実名報道には警察と報道の間で思惑があり結局仮名だった。
知的障がい者という特殊性は親と子(被害者)だけの問題に留まらない。
両親は納得しても他のこども・従兄・親戚への影響を考えると仮名をとるだろう。
「被害者の生きた証がなくなる。報道は真実を報道するのが正義」などの報道側
の論理は仕事をする側の論理だ。被害者とそれを取り巻く環境は複雑であり、
正義で片付けられない。知的障がい者や障がい者の施設の建設に反対する
事案が全国で68件あったという。報道はそれに対して障がい者のために
反対する住民の方々へどんな対応をしただろう。
報道は真実を伝えるだけが使命と答えるだけだろう。
自分も知的障がい者の妹がいる。両親(故人)や自分なら「生きた証」を
大切にしたいと思うがそれでももしこんな事件にあったら実名報道は拒否する。