逢坂冬馬『ブレイクショットの軌跡』を読む

「同志少女よ、敵を撃て」の作者が577頁の長編を書き上げた。ブレイクショットとはビリヤードでの最初のショットをいい、主人公のひとり天才サッカー少年霧山修悟の父が副社長になって買った車だ。この繋がりがたくさんのドラマとして人間の多様性と人間の不可解さをテーマに描かれている。

最近あまり本を読んでないので577頁は骨が折れた。

修悟に出会った後藤晴斗は修悟の素質を見抜き修悟を世界的プレーヤーにして自分はマネージャーとしてともに世界に向かうと心に決める。しかし修悟の父はプレーヤーには絶対反対で経済的支援もしない、晴斗は普通の職人の子で晴斗は父の自慢の子だった。

いろんな仕事をして修悟に経済的支援を続けるのだが夢は「マネー・ライフ・ピース」という頭のいい男の経営する一億経済塾の塾長に見初められて高額でスカウトされてお金は得たが詐欺的商法でカモを探すかず塾長に疑問を感じていく・・。

結局サッカーで名をなした修悟と晴斗は同性婚の認められている英国で結婚する。

修悟の父の買ったブレイクショットは一時経済が困窮した時に手放した車を後藤の父が

中古で手に入れたが事故にあい結局アフリカにわたって国内闘争で使われる。

同性婚の問題や生き方の問題、今問題になってる詐欺の問題、反社会の問題などいろいろ描かれるがネットをつかってヤクザや反社会の人たちで投資詐欺や警官詐欺などだれでも騙されそうな組織をつくりだす話は勉強になったなあ。)

☆☆☆